いわゆるスタミナ食で本当にスタミナはつく!?


まだ5月だというのに、すでに真夏日を記録した地方もあるようですね。

暑くなってくると屋外でのバーベキューや、「スタミナをつけなければ!」と焼き肉を食べる機会が増える人も多いかと思います。

しかし肉食は本当にスタミナが付くのでしょうか?

食べる肉の種類によってはかえってスタミナを奪われることもあるので、今回はその点についてご紹介したいと思います。

 

日本人は焼き肉の食べ方を間違っている!?

焼き肉の本場と言えば韓国。韓国では焼き肉を食べるときにはチシャと呼ばれる葉野菜の上にエゴマの葉をのせ、その上に肉そして更にキムチをのせて食します。

しかし多くの日本人は、肉・肉・ビール・肉・ビール。

もしくは肉・肉・ご飯・肉・ご飯。

そんな食べ方をしているのではないでしょうか?

チシャやエゴマの葉にはビタミンCやβカロテンといった有用成分の他に防腐作用や食中毒防止等の働きもあり、伝統的な作り方をされたキムチは言うまでもなく、乳酸菌が含まれています。こうしたものと一緒に肉類を食すことで、必然的にバランスのいい食事がとれるのです。

一方、肉にたれを付けてビールで流し込むような食べ方をすると、十分咀嚼されることなく胃に送り込まれた肉類、特に脂身の多いカルビなどは非常に消化に時間がかかる。すなわち消化するためにエネルギーが大量消費されてしまうのです。

 

消化を助ける食品を一緒に!

それでもやっぱりお肉を食べたい! そんな時は消化を助ける食品を組み合わせて食してみてはいかがでしょうか? 例えばキウイやパイナップル。たまねぎや大根などには消化酵素が含まれています。

赤身の肉は固くなりやすいから苦手だという場合でも、これらの食品をすり下ろして、30分ほど肉を漬け込んでから焼くと柔らかく焼き上がります。

 

代謝を促す食品を一緒に!

肉(タンパク質)や脂身(脂質)を代謝するにはビタミンB群が必要です。焼き肉やバーベキューをするなら、レバーやエリンギ、ニンニクなどビタミンB群を多く含む食品をプラスするのもひとつの方法でしょう。

 

カルビよりロースよりも疲労回復効果があるのは?

一時期、コエンザイムQ10が話題となりましたが牛肉に含まれているとは言え、大量に食べないと必要量の摂取は難しいもの。それならばビタミンB群を含む豚ヒレ肉や豚もも肉、もしくは疲労回復物質イミダペプチド(イミダゾールペプチド)を含む鶏胸肉がオススメ。

 

私たち人間の体で水分の次に多いのがタンパク質。肉類を食べることは悪いとはいいませんが、偏った食べ過ぎはかえってスタミナを浪費してしまいます。

かつて、タレントのタモリさんが27時間テレビの総合司会を務めた時に「消化に体力を奪われるから。」と番組中にほとんど何も口にしなかったそうですが、ある意味当を得た行動だったと言えるでしょう。

焼き肉やバーベキューで元気がでるのは「気のせい」かもしれません。
食べ合わせなどでうまく調整して、これからの暑い時期を乗り切って下さいね。